病院というと医師や看護師、
薬剤師のイメージが強いですが
病院運営に絶対欠かせないのが
「管理部」の存在。
管理部ではどのような業務を
行っているのか、

職場の雰囲気や仕事のやりがい、
JA長野厚生連で働く魅力について
部署やキャリアが異なる三名の方に
率直に語っていただきました。

プロフィール

  • 山岸 里菜さん
    (以下:山)

    本所
    健康福祉部

    〔 入職6年目 〕

    育休復帰後、子育てしながら働く
    頼れるママさん職員。

  • 北川原 百花さん
    (以下:北)

    北信総合病院
    総務課

    〔 入職4年目 〕

    今年(2021年取材当時)はじめて部署異動を経験。学生時代はソフトボールに打ち込んだ体育会系女子。

  • 宮下 大輝さん
    (以下:宮)

    富士見高原医療福祉センター
    富士見高原病院 医事課

    〔 入職1年目 〕

    4月に入職したばかりの新米職員。
    身長が高く、患者さんと目線を合わせるのがやや大変。

まずは現在のお仕事の内容について教えてください。

私は主にJA長野厚生連が運営する介護福祉施設などの運営支援、管理を行っています。行政に提出する各種書類作成や、規程に基づいた円滑な施設運営ができているかの調査やサポートも私の仕事です。

私は今年度から配属が変わり、北信総合病院で勤務しています。現在は行政から届く公文書の受付・取り次ぎ業務等を行っています。専門的な知識を求められるので日々勉強です。

私は今年度入職したばかりで富士見高原医療福祉センター富士見高原病院の医事課に配属されました。お二人とはまた業務内容が違って、窓口での診察の受付や会計業務等を行っています。

三者三様のお仕事の内容ですが、
管理部で働く魅力や仕事のやりがいは何でしょうか?

まさにそれで、三人とも仕事内容が違うように業務が多岐にわたるのが管理部で働く魅力だと感じています。私も本所で経理や広報、施設基準の管理など様々な業務を担当させていただきましたが、その都度、自分の幅をどんどん広げてもらっている感じがします。広報担当だったときは自分で動画を撮影することもあって、カメラアングルなど熱心に研究したことも今ではいい思い出です(笑)
お二人はどんなときに「やりがい」を感じますか?

ありきたりかもしれませんが、患者さんと直接関わる仕事なので「ありがとう」の言葉をいただけるのが一番うれしいですね。

業務では万が一、重要な書類の処理が滞ると病院全体の運営が滞ってしまいかねないので、プレッシャーはありますが、自分で優先順位を考えて時間内にタスクを完了できた時は気持ちいいですね!達成感があります。

それぞれの職場の雰囲気はいかがですか?
また、上司や先輩、後輩とはどのような関わりがありますか?

提出期限のある業務が多いので、各々かなり集中して業務に取り組んでいます。
その中でも、私は異動してきて1年目ということもあり、皆さん、いろいろ気にかけてくれます。デスクの上に書類の「山」ができていると「大丈夫?手伝おうか?」って心配してくださるのがありがたいですね。

1年目で右も左もわからない状態でしたが、職場の皆さん全員に育てていただいている感覚があります。マンツーマンではなく、その時々で同じ業務を担当する先輩にご指導いただくのですが、皆さん嫌な顔一つせず、ていねいに教えてくださいます。
お昼の時間が合うときは先輩方が「一緒に食堂に行こうよ」と誘ってくれます。ご飯を食べながら仕事の相談をしたり、プライベートのことも話せるので、いい息抜きになっています。

上司との関係でいうと、入職当時、今でも忘れられない上司の言葉があって。
「最初のうちは失敗するのが仕事。どんどん失敗していい、どんなに失敗しても俺たちがいるから」って言ってもらえたときは本当に心強かったですね。その言葉があったからこそ、様々な業務に挑戦できたし、今があると思います。
今度は私が先輩として後輩に気軽に頼ってもらえる関係性をつくりたくて、こまめなコミュニケーションを心がけています。

ここからはお一人ずつに
お話を伺いたいと思います。

山岸さんは育休から復帰されて、
子育てしながら働いていらっしゃると伺いました。
子育てとお仕事、両立するコツはありますか?

現在は9時から16時までの時短勤務で働いています。
子どもがまだ2歳なので、急に体調を崩すこともしょっちゅう。
毎日「明日も出社できるとは限らない」と自分に言い聞かせながら、以前より優先順位を意識して仕事をするようになりました。
あとは急にお休みをいただいても全体の業務に支障が出ないよう、自分の仕事の進捗状況をこまめに周囲に共有するように心がけています。皆さん理解がある方ばかりなので、困ったときは快く協力してくださいます。

時短勤務も可能なのですね!

フルタイムか時短かで選べますよ。私は家庭との両立が不安だったので時短を選択しましたが、両立には今がちょうどいいバランスだなと思います。
宮下くんのように男性の方でも育休の取得が可能ですよ。

そうなのですね。まだ先のことだと思いますが、将来的には考えてみようかな?

北川原さんは今年、入職してから
初めての部署異動を経験されたとのことですが、
いかがでしたか?

面白いことに職場や業務内容によって全然、雰囲気が違うんですよね。
前の職場では宮下くんと同じ医事課にいましたが、「体育会系」な雰囲気で、常に走り回っているイメージでした(笑)。忙しい中でも、職場のチームワークもすごく良くて、みんなで力を合わせて一丸となって働いている感覚がありましたね。
現在の職場では業務内容が異なることもあって、どちらかというと「文化系」でしょうか。さっきお話しした通り、集中して黙々と業務に向き合っている方が多いですね。
でも、オンとオフがはっきりしていて業務が終わると、わきあいあいとお話ししたりします。
家でとれた果物や野菜を持ってきてくださる方もいて、田舎のいいところというか、地域密着の病院ならではの良さが出ているなぁ、とほっこりします。

今はなかなかコロナ禍で難しいけれど、懇親会やイベントができるようになれば、もっと交流が深まるよね。

そうですね。仕事柄、業務中は「厳しい」「怖そう」という印象の方でもオフでは意外におちゃめな一面もあったりして。
まだ異動して1年ですが、皆さんの人柄をもっともっと知っていきたいなと思います。

宮下さんは入職1年目とのことですが、
実際に入職してみてのギャップはありましたか?

北川原さんと同じで、入職前は病院で働く方々は「怖そう」というイメージがありましたが、実際は全然そんなことなくて、皆さん、親しみやすくフラットに接してくださいます。
入職して戸惑ったのは、決まった「マニュアル」がないことですね。
接する方が患者さんである以上「こうすれば、必ずこうなる」ということはなくて、常に臨機応変な対応が求められます。一方的に教えてもらうのを待つのではなくて、まずはやってみて、分からないことはその都度、先輩方に聞きながら、自分なりに試行錯誤を重ねていくのが大事だと感じました。

ここで、皆さんにお聞きしたいのですが、
そもそも入職されたきっかけは何でしたか?

母が病気で、子どもの頃から病院に行く機会が多く、病院は自分にとって身近な場所でした。就職活動時に改めて「人の役に立てる仕事がしたい」と思った時も、真っ先に「病院」が浮かびました。医師や看護師の資格は持っていませんが、病院事務の仕事なら自分でも貢献できるかもと考えたのがきっかけです。
山岸さん、北川原さんは何がきっかけでしたか?

私は佐久市出身なのですが、この地域では昔から、病院といえば「佐久総合病院」なんですよね。地元を代表する場所になっている部分もあって、幼い頃からずっと見てきたから、自分の中で厚生連は「憧れの存在」に近かったのかも。

私も同じです!私の出身は池田町ですが「あづみ病院(北アルプス医療センター あづみ病院)」が地元で一番目立つ建物だったような気がします(笑)。祖父が入院していたことに加え、両親や周りからの猛プッシュもあって(笑)厚生連を志望しました。それだけ町のシンボルになっていたのだと思います。

今のお話につながりますが、
地域に根付くJA長野厚生連だからこそできること、
皆さんが思うJA長野厚生連が果たすべき役割について
お聞かせください。

自分の業務を通して改めて思うのは、厚生連は病院=医療のイメージが強いと思いますが、それだけでなく各種検診の実施や介護福祉施設の運営等、幅広く展開しています。
また、仕事柄、高齢化の進行を日々肌で感じていますが、高齢者の方にとって厚生連が「人との関わりを持てる場」となっている側面もあると思います。
単に病気を治すだけでなくて、こころとからだ、地域の方々の健康をトータルでサポートできる、その「器」が整っているのが厚生連の強みであり、厚生連ならではだと思います。

以前、厚生連はあえて「へき地」にあると聞いたことがあります。
実家に帰る際、山道を車で走っていると、ふと「この辺りの地域の人はどこの病院に行くのかな」と考えることがあります。でも厚生連の病院って「え!ここにあるんだ!」って驚くくらいの場所にもあったりするんですよね。
利益だけ追求するのであれば、人口の多い街なかにあればいいかもしれませんが、地域の医療を支える存在として地域の方々が通いやすい場所に厚生連があることが誇らしいですね。

先ほどの山岸さんのお話の通り、私の勤務先でも医師や看護師、そして私たち職員に会うのを楽しみにしてくださっている高齢者の方も多いです。窓口で患者さんと接する中で、私の存在がその方にとっての元気の源になれたらと思っています。

ありがとうございます。
最後に今後の目標やチャレンジしたいことを教えてください。

産休・育休から復帰する前は、正直不安しかありませんでしたが、会社の制度や職場の方のサポートのおかげで、今の自分に合った働き方ができています。
まだまだ上手くいかないことも多いですが、「子どもがいても山岸さんみたいに働けるんだ」と後輩から思ってもらえるような、これから出産育児を控える職員の模範になっていけたらと思います。

今の部署になって、これまで知らなかった病院の「裏側」というか、病院のお金の流れや経営に関する部分が見えてきて、段々と興味が湧いてきました。今はまだまだですが、これから業務の中で力をつけて、ゆくゆくは病院のマネジメントにも携わってみたいです。

管理部は「病院の顔」となる存在なので、まずは目の前の1つ1つの業務を確実にこなせるようにしていきたいです。管理部の業務はとにかく幅広いので、今後は山岸さんや北川原さんがやってらっしゃるような業務にもチャレンジしたいです!

座談会を終えての感想

北川原さんと宮下くん、それぞれの現場でのお話が聞けてよかったです。
あらためて管理部の仕事の幅広さを感じました!

子育てしながら働く職員の方に直接お話が聞けて参考になりました。
私も今後ライフステージが変わっても働き続けたいなと思います!

先輩のお話を聞いて管理部の仕事についてより深く知ることができました。
お二人のように、頼りがいのある職員になれるよう頑張りたいです!

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